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日韓ダンスコンタクト Vol.2
本日青山円形劇場にて日韓のダンサー三組の舞台を観てきました。日本に一番近い外国の韓国。しかし、なかなか韓国の文化芸術に触れる機会というのはまだ少ない。そんな中で、コンテンポラリーダンスという、踊りでも古典ではなく現代の踊りを観れるというのは面白い。

さて、そんな期待も入り交じりつつ会社を早退して急いで会場へ。全部でA〜Cまでの3種類のプログラムがあり、今日はBプログラム。1番手は韓国のテ・ヘシン、2番目は日本の浜口彩子、最後に韓国のイム・スジョンという三組。
まず、1番手のテ・ヘシンだが、始まったとたんに嫌な予感がしてしまった。衣装や美術に古典の臭いがするのだ。白装束的なものを着て、両手には葉が沢山付いた木の枝を持っている。それをばさばさと振り回しながら韓国の民族楽器の様な音に合わせて、踊る。一見現代的な様だが、動きや音、美術と総合してみるとどうしても古典的な古くささを感じてしまう。男の声がスピーカーが音と一緒に聞こえたり、インカムをテ・ヘシン自身が身につけ、なにやら喋ったり叫んだりする。マイクが無ければまだ良かったのかもしれない。それほど大きな会場ではないだけにマイクで増幅された音は妙な存在感を示してしまう。醒める。。。

次に出てきた浜口彩子が振り付ける、女性三人組のダンス。暗転から照明が入ると、三人がレモンを口にくわえて立っている。再び暗転すると半円形の舞台空間に大きく三人が拡がって板付き状態になり、そこから本編がスタートという感じ。
しかしこの三人の踊りはとても面白かった。まず、全体の間が良い。半円形の舞台空間の使い方、踊りの緩急、三人の動きの有機的な繋がり、どれを取っても小気味よく、レモンも有ってかとてもさわやかな感じがした。全員黒いスカートやワンピースを着て、舞台上を自由に戯れているようだった。音もシンプルなものや、印象に残るメロディラインのピアノの音が柔らかい。三人のそれぞれの動きは別々の様で妙に統一感があり、ばらけてはまとまり、走っては停まり、一人が大きく動けば、後の二人は細かい微妙な動きを見せたりする。後半のソロパートでも身体の運び方が上手く柔らかで、人間と言うよりも小動物や子供を思い浮かべる。動きは抽象的で有りつつも、三人の動きの連携から様々なイメージを想起させる。時計であったり、戯れる子犬や、昔の記憶の中をかき混ぜたり、ゆっくり浸ったり。
全体的にちょっと長い印象を残したのがもったいないが、全体としては完成度が高く、もう一度観てみたい作品だった。最後の方に五つのレモンが連なった小道具をダイナミックに振り回すシーンがあるのだが、五つのレモンが円形の空間を回る絵はとても印象的だった。この舞台が観れただけでも今日来た甲斐が有ったと思った。

最後のイム・スジョンは長身で手足が長く、もって生まれた身体を活かしまくるタイプ。すらっとした体つきではあるものの、鍛えられた筋肉ががっしりとしていて、観ていて頼もしい。おそらくバレエをベースにやってきたであろう動きを感じたが、全体的にとてもシンプルで、今日の三組の中では一番単純に踊っていた。ただ、その身体を前面に押し出した印象のある踊りだっただけに、もっと繊細な部分が欲しかった。前の日本人の組で見せたような緩急、特にゆるい動きがもっと自由にコントロール出来ると良いように思った。JOUさんを思わせるダンサーだったが、JOUさんのもつ繊細な感じよりはもっと大胆で力強い感じで、もしかしたら二人で踊ったら面白いかもしれない。

今日観た二人の韓国人ダンサーを見て二つの印象を持った。一つは真面目であること、もう一つはノスタルジーを感じるということが。凄く国民性を感じさせたという結果かもしれないが、そういった印象を打ち破るような韓国のダンスを観てみたいと思った。

今回ので一番面白かったのは日本の浜口彩子の舞台でした。これは良かった。どこかで機会が有れば是非見て下さい。
by michiyuki917 | 2005-02-19 03:17 | Review
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